「最近、子どもの口臭が結構する」
「出っ歯になってきた」
「ゲームをしているとき、口がポカンと開いている・・・」
「アレルギー性鼻炎がある」
「風邪をひきやすい」

子どもの健康面は、親御さんが自分の事以上に気になることです。
これらのお悩み、「MFT」で解決するかもしれません!

「MFTって何??」

詳しいことを、当院の歯科衛生士がご説明いたします。

目次

1ポカン口(口腔機能低下症)/MFTって何?
2「舌(した)」と「歯並び」の深―い関係
3唇は透明なマウスピース
4口呼吸と鼻呼吸
5ベロと口の周りの筋肉の秘伝トレーニング

先生が「ポカン口の子が多い」と言っていましたが、そもそも「ポカン口」ってなんですか?

何もしていないときに口が開いている状態が「ポカン口」で「口腔機能低下症(こうくうきのうていかしょう)」とも言います。

口腔機能のトレーニングの必要な子も多く来院されているので、知ってもらいたいと思って。

そ、そんな病名がついているんですね。来ているお子さんのうちどれくらいポカン口ですか?

3割くらい開いているかな?と思います。
当院では、MFTで口腔機能のトレーニングをします。

MFTとは何ですか?

「口腔筋機能療法」(Oral Myofunctional Therapy)です。

このホームページの「『生活習慣指導』いたします」の「2.正しいベロの位置ですか?(口腔筋機能療法:MFT:Oral Myofunctional Therapy)」)でもお伝えしていますが、特別な器具を使わなくても治療できるんです。

具体的にどんなことをやるのですか?

ベロの筋肉の検査をして、必要な方には毎回時間を取って指導をします。「舌のトレーニング」と「お口周りの筋肉のトレーニング」の2本立てです。

参考:口の周りの筋肉

「ベロの力」と「口が開いてしまう(ポカン口)」は関係あるんですか?

あります。
「口が開いている子」=「ベロが下がっている子」=「お口ポカン」で、口呼吸になってしまいます。

(やってみる)確かに上アゴにベロがついていたら、口で息が出来ないですね。

ベロが上アゴについていたら、口は開かない=口で息が出来ないはずです。一般歯科でそこまで指導しているところは少ないと思います。
歯の矯正をすると、ベロが大事になってくるんですよ。

「歯の矯正」と「ベロの位置」が関係ある??

ベロの癖のせいで、歯の矯正をしても後戻りしている方がたくさんいるんです。
例えば、出っ歯の矯正しても、歯をベロが押し続けるから歯が動いて後戻りするんですよ。

歯にベロが触っているだけで、動いちゃう?

はい。常にベロが歯を触っていると、それはもう「押されていること」になります。
すると、徐々に歯が前に出てきてしまうんです。

出っ歯の人が抜歯をして矯正したとしても、ベロの癖が治ってないとベロで歯を押してしまい、また出っ歯になることが多いです。

高いお金を掛けて歯の矯正をしても、出っ歯に戻ったら元の木阿弥ですね。

矯正の装置を外して1か月くらいで、また出っ歯になっちゃう方もいます。

それじゃ「お金返して」と思いますよね。

そこで皆さんやっと気付くんですよ。
「ベロが大事です」としつこく指導しても、ご本人の協力がないとまた出っ歯になることを。

後戻りしてから「やればよかった」と皆さん後悔します。
「歯の矯正」と「ベロの癖」は切り離せないです。

「ベロのある場所」によって、「歯の矯正の後戻りが起きてしまう」ということなんですね。

はい。
なので、矯正治療の来院時にベロのトレーニングを15分くらいすることもあります。

15分ベロを動かし続けたら結構疲れますよね。(汗)
ということは、自宅でやるための宿題も出るのですか?

はい。最初にやり方をご説明して、一緒にやって、お家でやっていただき、次回確認という流れです。
ベロの力が強いために、どんなに矯正の力で引っ張ってもなかなか動かない方もいます。

一方、ベロの位置に気を付けている方は矯正の進みが早いです。

「宿題」は、1日何分くらいやればいいのでしょうか?

数分からスタートします。
ベロを上アゴにつけるのは学校でも出来るので、学生さんには「授業中にやってもいいよ」とおはなしします。

歯並び以外に「ベロの位置が悪いことで起きること」は?

顔が伸びます!
「中顔面(ちゅうがんめん:目の上~鼻下までの長さ)の長さ」って最近ネットで話題になっていますが(短い方がバランスが良いとされています)、下に下へと顔が伸びるんです。

少しでも短くなればバランスがよくなりますね。

「口の周りの筋肉」も、MFTのトレーニングをします。

ストローをくわえるトレーニングと、ペットボトルに「ヒモ」と「ボタン」をくっつけて持ち上げてもらうトレーニングがあり、口の周りの筋肉が鍛えられます。

MFTのトレーニングは、「ベロ」と「口の周りの筋肉」の2本立てですね。

はい。
口の周りの筋肉が衰えていると口が開いて口呼吸になってしまうので、ベロも下がります。
矯正をするしないに関わらず、どちらも大事なことです。

そもそもポカン口は、どうしてダメなんですか?

「口呼吸」になり、お口が乾くことによって、細菌が増殖して虫歯になりやすいですし、歯が着色します。
口呼吸やアレルギー性鼻炎などの関連性もあるとの研究結果もあります。

出典:子どもの“お口ぽかん”の有病率を明らかに

矯正が必要ない歯なのに、口が開いているために矯正をしなきゃならなくなったり。

え?それはどういうことですか?

ベロも関係してきますね。
唇を閉じておくことで、ベロで押す癖があったとしても多少抑えられます。
「唇は透明なマウスピース」とも言われる所以です。

多少ベロが内側から押しても、唇を閉じておけば出っ歯にならなくて済むこともあります。
ベロを上アゴにつけておくことによって、歯並びがガタガタにならないといわれています。

また、ベロが上アゴについていると、バランスよく上アゴが発達します。

逆にベロが下がっていると、上アゴの発達が遅れます。
なので、未発達な上アゴの狭いスペースに中に生え変わった永久歯が並ぼうとすると、ガタガタになってしまう。

上アゴが広がってない=スペースがない=歯並びがガタガタになるんですね。

はい、上アゴの発達がしっかりして広さがあれば、歯がキレイに並びます!
「口周りの筋肉の」と「ベロの筋肉(ベロは筋肉の塊です!)」のバランスが大事になってきますね。

そういう話、予防歯科で歯のクリーニングに行った時に話す時間ないですよね?

そうですね。
鼻呼吸が出来ない口呼吸の子は、たいてい姿勢がこう(下記イラスト参照)なっています。

小さい子で矯正装置を付けなくても治りそうな子は、MFT(口腔筋機能療法:こうくうきんきのうりょうほう)の治療をします。
矯正治療だけでなく、様々なアプローチがあります。

実は、自分の娘が小さいときに「ムーシールド」というマウスピースで受け口が治り「うそ?何で?」と思ったんです。
口の筋肉って意識する機会がない・・・何でこんなので治るのと不思議でしたが、少しわかった気がします。

良かったです、トレーニングだけで結構治ります。

矯正治療をしなくても治るって、親からしたら費用面で「おいしい話」じゃないですか?

成長段階の時に知っていたらいいですよね。

おトク感ありますよね?
ベロや口周りの筋肉のトレーニングは、いつからやればいいですか?

3歳以降から始められるといいです。
0歳だと、おっぱいの飲み方、離乳食の食べ方も上アゴに擦り付けないなど「口腔筋のバランス」を整えます。

離乳食の時にスプーンに載せたものを上アゴ擦り付けちゃダメって、そういう理由だったんですね。
理由が分からないままやっていました。(汗)

歯の矯正後でも、ベロのトレーニングをしていると後戻りしにくくなります。
せっかくお金を掛けて矯正したのに「後戻りしたのでまたやりたい」という方、結構いらっしゃるんですね。

癖は大人になってからだとなかなか治せないけど、小さい子の方が順応性あるので、小さいうちに覚えていく事が大事だと思います。
私もベロの癖があったのですが、なかなか治りませんでした。

友部駅前オレンジ歯科には、矯正専門の先生が来ているそうですが。

はい、無料相談から検査に進まれた方もいます。
開院後の初日の無料相談では、全枠埋まりました。

それだけ需要があるということですね。
無料相談に来たのは、お子さんですか?

はい、お子さんの患者さんでした。

矯正の先生がいる上に、MFTトレーニングの経験のある衛生士さんがいるのは心強いですね!

ありがとうございます。
口の周りの筋肉を整えるのに昔の遊びである「吹き戻し」(下記画像参照)も取り入れようかなと思っています。風船ガムもいいんですよ。

風船ガム、ですか?

今、風船ガムを膨らませることが出来ない子が増えています。

え?そうなんですか。(汗)確かに、風船ガムはお口の筋肉を使いますね。

本当は、風船をただ膨らませるだけでもいいんですよ。
老人ホームや訪問歯科で、言語聴覚士が「吹き戻し」を使ってトレーニングするんですよ。

歯並びだけじゃなくて、口周りの諸々の相談に乗れるのが当院です。
院長は、開院当初からMFTを推奨しています。

医院一丸となって友部のお子さん、親御さんの心配事の相談に乗りますし、情報提供もしていきたいです。
お気軽に聞いてくださいね!