歯が痛い
先生、「ジンジン痛い」は虫歯ですか?
はい、「ジンジン」というのは「C3」ですね。
歯髄(しずい:歯の神経)に炎症があると、ジンジンします。
麻酔をしなくてもいい虫歯は?
C1ですね、でも僕は極力麻酔をします。
その心は?
「キーン」と感じさせてしまうのが嫌なのです。
先生自身、子どものころは虫歯が多かったのでしょうか?
押さえつけられて治療されこともあります。
自分は嫌だったので、大丈夫かもしれないと思うレベルでも絶対に麻酔はします。
痛みが心配な人は、遠慮なく何でも聞いてくださいね!
虫歯とは?
虫歯菌が歯を溶かしてしまう病気です。
痛みの少ない治療に関しては、「歯の治療が痛いのは嫌だ」のページをご覧ください。
当院の治療の特徴
1. 出来るだけ歯を削らない、神経を残す治療を行います
神経を取ると歯はとても脆くなり、抜歯せざるを得ない状況になる確率が上がります。
同様に、出来るだけ歯を削らない治療で歯の延命を図ります。
2. 痛みを感じない治療を
歯医者が嫌われる理由は痛いことです。
前述のように、少しでも痛みを感じる可能性がある場合は麻酔をし、痛みを出来る限り感じない治療を行います。
虫歯ってどうしてなるの?
虫歯がどうしてできるのか、そのメカニズムをご存知ですか?
虫歯菌の正体は「ミュータンス菌」と「ラクトバシラス菌」です。
虫歯菌たちは、糖分をエサにして「酸」を作り、歯を溶かします。
それが虫歯です。
どうしたら予防できるの?
こちらのページで詳しくご紹介します。
→予防歯科のページへ
歯科検診で聞く「C1」や「C2」とは
学校の歯科検診で聞く「C1」などの専門用語、「どういう意味?」と思ったことはありませんか?
CO~C4、それぞれについて説明します。
CO
「CO」は、虫歯のはじまりです。
歯の表面のエナメル質には神経がないので、痛みません。
ちなみに、COの「O」は「Observation(観察))の頭文字の「O」です。
→どんな治療?
薬で歯の再石灰化を促し、進行を抑えます。
歯は削らずに経過観察し、シーラント(奥歯の溝を歯科材料で埋める)やフッ素塗布、歯磨きを丁寧にする指導をします。
C1
「C1」は、エナメル質が溶け黒い穴が空いた状態です。
エナメル質では痛みを感じないため、治療をしてもほぼ痛くない最小限の処置で済みます。
→どんな治療?
虫歯を削り、同じ色の樹脂(レジン)を詰め、光を当て接着します。
治療はだいたい1回で終わります。
C2
「C2」は、象牙質(ぞうげしつ:エナメル質の下)に虫歯が進んだ状態です。
冷たいもの・甘いものを食べると歯がしみたり、痛みを感じたりします。
→どんな治療?
虫歯の取り残しが無いよう削るため麻酔が必要になります。
麻酔は表面麻酔・体温に温めた注射液を用い「電動注射器」を使ってするので痛みはあまり感じません。
樹脂を詰めるか、型取りをして詰め物を作るケースもあります。
詰め物は技工士さんが作るため、治療には最低2回程かかります。
C3
「C3」は、虫歯が歯の神経(歯髄:しずい)まで達し、大きな穴が空いている状態です。
飲食時に痛みを感じ、何もしてなくてもズキズキ痛むようになり、歯ぐきが腫れ、出血をする場合もありますが、ある日痛みを感じなくなります。
虫歯が治って痛みがなくなったのではなく、歯の神経が死んでしまったということです。
その後、神経が腐り、細菌が歯の根の先まで入ると更に痛みます。
→どんな治療?
神経を取り、かぶせ物をするので治療は数回通う必要があります。
膿(うみ)がある場合は、歯の根の治療(根管治療:こんかんちりょう)をするため治療回数が多くなります。
歯の根の治療は、歯の寿命に大きく影響するので、なるべく神経を保存することが大切です。
C4
「C4」は、歯の根元しかない状態で、膿が出たり歯ぐきが腫れたりします。
→どんな治療?
抜歯が一般的な治療です。
歯の根を保存も検討されますが、予後は期待できない場合が多いのが現実です。
歯を失った後の治療は、入れ歯・インプラント・ブリッジのいずれかになります。
→歯を失ったのページへ
虫歯になりやすい、なりにくい、何が違うの?
生まれたての赤ちゃんのお口の中には「虫歯菌」はいません。
生まれた後、まわりの大人から「虫歯菌」を貰ってしまい、虫歯になるのです。
虫歯は「感染症」で、放置しておいても治りません。
周りの大人から貰った「虫歯菌」が1歳半~2歳半までに多いか?少ないか?で、お口の細菌のバランス(口内細菌叢:こうないさいきんそう、フローラともいう)がおおよそ決まります。
「その差」が「なりやすい人」「なりにくい人」なのです。
ちなみに、虫歯菌のひとつ「ミュータンスレンサ球菌」は、歯の表面上でしか生きられないので、赤ちゃんの歯が出でくるまでお口の中で存在できません。
「ミュータンスレンサ球菌」は、1歳半~2歳半の間、出できたばかりの歯の表面に定着します。
「ミュータンスレンサ球菌」はパパママのスプーンなどを介して、子供の口に移されるのです!(検査をすると、乳幼児の口腔内細菌は母親のものとDNAが一致します)
この時期に感染しなければ、それ以後感染する可能性がほとんどなくなります。
この「最も母子感染しやすい危険な時期」を「感染の窓」と呼びます。
プレママこそお口の中を清潔に保つことが必要なのです。
よくある質問
Q. 虫歯は自然に治りますか?
A. 治りません。早めに治療をしましょう。
Q. 歯医者に通えば虫歯は予防することができますか?
A. 予防することができます。
歯科医院で行う、PMTC(歯科衛生士による清掃)、シーラント(予防の詰め物)、フッ素塗布を行ないます。
また、食生活の指導と相談して決めた歯磨きグッズでの日々のケアも効果があります。